二十三、釣舟の花入の掛け方

二十三、船の花入かけ候事

釣舟(吊るし舟)の花入は、昔、床の天井の真ん中より一寸(約3cm)前に寄せて釘を打って掛けていた。

古田織部の時から、床の前の垂れ壁の止め木「落掛(おとしがけ)」の内側に釘を打つようになった。今でも良い趣向ということで用いられている。

鎖の寸法は、床に掛ける花入や花によって替える。たとえば藤の花やしだれ桜などの垂れて咲く花は、鎖の長さを決めるべきではない。鎖の長さは、だいたい二尺五寸(約76cm)と言われているが、花によって合わせる。

釣舟の花入の向きは、『朝は舳先(へさき)を上座へ向ける「出舟」、晩は逆に向ける「入舟」の心持ちで飾るのが良い』と言われるが、その必要はない。花に合わせて向きはどちらにでも替えるのがよい。

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