五、路地へ出す手燭や灯りなどの事

五、路地へ出し候手燭等なをしやう有

路地行灯(ろじあんどん)や灯籠(とうろう)などがあれば、手燭(しゅしょく)【手に持つ蝋燭】がなくても大丈夫だが、亭主が手燭を持参して客を迎える場合は、くぐり門の脇か、或いは、飛び石の上、または、腰掛けなどに手燭を置いて帰る。

正客(上客)は、これを持って入り、手水を使う時、この火で水の中を見る。後の客も良く見えるところに置いておく。 

後の客は、これを持って道など暗い場合や日の入時は、案内するのもよい。身分が高い人がいて、ご相伴する際は、下座の者が手燭を先に持つのが良い。

中に手燭を持って入り掛軸など見る事がありますが、持って入らない場合は、火を吹き消して芯を取って紙に包むか、刀掛けの下に置く。または中へ持参する場合は、茶立口の側に置く事もあり。品によります。

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